スキルアップする際の1つの目標やゴールとなるのが「資格」ですよね。
ホテル向けにも色々と資格があります。
資格の多さで言うと、ホテルのどの部署よりも料飲部は群を抜いてます。
その点で、モチベーションの維持にはもってこいだと思います。
ここでは、いくつか料飲関係の資格をご紹介したいと思います。
HRS レストランサービス技能検定
「レストランサービス技能士」を名乗ることのできる検定です。
一般社団法人 日本ホテル・レストラン技能協会(HRS)が試験を実施、認定しております。
どのような検定かというと…
技能検定制度は、労働者の有する技能の程度を検定し、これを公証する国家検定制度であり、労働者の技能と地位の向上を図ることを目的に、職業能力開発促進法に基づき行われているものです。技能検定は、厚生労働大臣が行うこととなっています。実際には実施計画に従って都道府県知事が技能検定試験の実施を行いますが、「レストランサービス」等の特定職種については、当該職種関連の機関が「指定試験機関」として技能検定の試験業務を行っています。 料飲サービスのプロとして、料飲サービスに関する資格としては唯一の国家資格である「レストランサービス技能検定」に積極的にトライしてください。
一般社団法人 日本ホテル・レストランサービス技能協会 HPより抜粋
この資格は今回ご紹介する中でも唯一の「国家資格」です。
レストランの仕事をするうえで、基礎の学べる資格となりますので、まずこちらから取得する方が多資格です。
3級から1級の3段階の難易度があり、それぞれに筆記、実技の試験があります。
ワインに関する資格
ソムリエ
ワイン資格の中でも、一番有名な資格は「ソムリエ」でしょうか。
あらゆるサービス業の中でも一番メジャーといっても過言ではないソムリエ。
いまでは、「野菜ソムリエ」や「温泉ソムリエ」等もありますが、単に「ソムリエ」という場合、それはワインの資格を指します。
ソムリエは国家資格ではなく、様々な団体が主催するソムリエ資格があります。
その中で日本国内で1番メジャーなのは、「日本ソムリエ協会」認定のJ.S.A.ソムリエだと思います。
日本国内のレストランで、ブドウのバッジをつけているソムリエのほとんどが、J.S.A.のソムリエです。
1次試験から3次試験まであり、知識、テイスティング、論述、サービス実技と多岐にわたる試験です。
合格率も30%程度と非常に難関資格の一つと言えます。
その分、お客様の認知度も高く、資格取得を目指す方も多くいらっしゃいます。
さらに、ソムリエには上位資格として「ソムリエ・エクセレンス」という資格も用意されています。
WSET Award in Wines
WSETとはWine & Sprits Education Trustの略で、試験、資格よりも「教育機関」とされています。
Wine & Spirit Education Trust ( WSET ) は、ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関です。ワイン産業をサポートする英国のワイン商組合『Vintners Company』により1969年に創設され、50周年を迎えました。現在では世界70か国以上、年間110,000名がWSETを学んでいます。
キャプラン・ワインアカデミーHPより抜粋
教育機関ですので、ソムリエと違い、試験だけを受験することはできません。
Level1~Level4DIPLOMAまで、カリキュラムに沿ってまずは「学び」ます。
カリキュラム修了時に試験があり、一定の点数以上にて資格認定となります。
WSETのカリキュラムは、WSETに認定されたワインスクール等で受講できます。
清酒(日本酒)に関する資格
まず先に「日本酒」の位置づけについてご説明を入れさせてください。
日本酒の原料は「米」ですが、米から作られた酒の全てを「日本酒」と呼べるわけではありません。
「日本酒」という呼び方は、GIによって保護されており、日本国内で作られた米を使用し、日本国内で醸造されたものでなくてはなりません。
海外産の米や、海外で醸造されたものは「清酒(Sake)」となります。
そのため、あえて清酒(日本酒)という表記とさせていただきました。
唎酒師
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)が認定している資格
国内の清酒酒資格としては、最も認知されている資格だと思います。
SSIホームページによりますと、
唎酒師とは
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会HPより抜粋
唎酒師は「飲み手に日本酒を美味しく飲んでいただくための資格」です。
酒類全般の基礎知識やもてなしの心と技術、提供方法を身に付け、的確な日本酒スキルの向上、セールスプロモーションを目指します。
とあるように、レストランだけでなく、酒屋さんなど日本酒を提供する方々全般に向けた資格と言えます。
唎酒師の取得には、まずは養成講座を受講、その後の試験を受験、結果次第で認定という流れとなります。
さらに、唎酒師には上位資格として「酒匠(さかしょう)」という資格も用意されています。
JSA Sake Diploma
日本ソムリエ協会が認定している清酒酒資格です。
上記「JSAソムリエ」の試験にも清酒(日本酒)は含まれており、必要最低限の知識は求められます。
Sake Diplomaはソムリエよりも清酒に特化し、さらに深い知識とテイスティング力の求められる資格です。
試験はCBT試験の1次、テイスティングと論述の2次に分けられます。
唎酒師のような養成講座は存在せず、試験のみを受験することが可能です。
WSET Award in Sake
WSETに関しては、上記でご紹介した「Award in Wine」の清酒(Sake)版となります。
こちらは、Level1~Level3までが用意されています。
ワインと同じく、試験のみを受験することはできず、WSETの用意したカリキュラムを受講することが必須となります。
カクテルに関する資格
H.B.A.バーテンダー
こちらは「一般社団法人日本ホテルバーメンズ協会」(以下HBA)が主催する資格。
HBAは1960年代から活動しており、その名の通りホテルバーが中心となっている組織です。
「カクテルアドバイザー」、「ビバレッジアドバイザー」と「バーテンダー」の資格があり、バーテンダーにはさらに上位資格も用意されています。
【H.B.A.カクテルアドバイザー】
20歳以上であれば、サービス業に従事していない一般の方も受験可能な資格です。HBAの会員である必要もありません。
通信講座で、通年随時開催しているので取得しやすい資格です。
【H.B.A.ビバレッジアドバイザー】
こちらは、飲料関係者向けの資格です。20歳以上であればHBAの非会員でも受験することが可能です。
また、H.B.A.バーテンダーを受験するためには、こちらの資格を取得することが必須となっております。
試験は年1回、毎年1月に開催されます。
【H.B.A.バーテンダー】
こちらのバーテンダー以上の資格は、HBAへの会員入会が必須となる資格です。
ビバレッジアドバイザー合格後、実技試験を受験し認定される資格となります。
上位しかくとして、「シニアバーテンダー」「マスターバーテンダー」の資格があります。
上位資格にはそれぞれ年齢、一定期間以上の実務経験、筆記試験(マスターは論文、面接も)の受験が必要となります。
N.B.A.バーテンダー
こちらは「日本バーテンダー協会」(以下NBA)が認定する資格です。
NBAは上記のHBAより規模が大きく国内で最も古く(1920年代発足)、最大規模の団体です。
「バーテンダー」と上位の「インターナショナルバーテンダー」がある。
【バーテンダー呼称認定資格】
受験時点で、20歳以上、アルコール飲料を扱う飲食、サービス業に従事していることが必須。
会員、非会員ともに受験が可能。衛星講習会の受講が必須で、試験は筆記試験のみ(教科書有り)
試験は毎年11月に実施。
【インターナショナルバーテンダー呼称認定資格】
正会員のみが受験可能で、受験資格も協会在籍3年以上、実務経験7年以上、バーテンダー呼称認定後2年以上と、少しハードル高めとなっております。
試験は、バーテンダーと同様に毎年11月の開催。筆記に加え、フルーツカッティングやカクテル作成の実技試験も行われます。
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